単元 (小学6年)人の体のつくりと運動(だ液のはたらき実験)(中学2年)動物の体のつくりと働き(だ液による消化実験)
目標 (小学6年)人や他の動物の消化の働きに着目し、食べた物が変化し体内に取り入れられることを多面的に調べる活動を通して、消化の働きについてより妥当な考えをつくりだし、表現することができる。(中学2年)動物には消化器官が備わっており、その働きによって食物が物理的及び化学的に消化され、栄養分が吸収される仕組みを理解することができる。
担当貞光、里
観察・実験
マイクロチューブを2本用意して、①のデンプン溶液を1mLずつ入れる。
区別ができるようにふたにA、Bと記入しておく。
今回はA:だ液あり、B:だ液なし
袋をななめにして静かに待つと、角で2層に分かれる。できるだけ沈殿を吸わないようにして上澄みだけを移す。
豆知識
- ご飯粒の代わりにオブラートを使っても同様の実験が可能。
- マイクロチューブの代わりにチャック付き袋を使っても実験は可能。ただし、ご飯粒のカスが残っていると、ヨウ素デンプン反応の差が見えにくくなるので、上澄みのデンプン溶液を新しいチャック付き袋に移して実験した方がよい。
- ヨウ素液の代わりに市販のうがい薬(ポピドンヨード含有溶液)でも実験できる。今回は市販薬を4倍に薄めて使用した。
- 教科書では糖の検出にベネジクト液を用いているが、尿糖試験紙(新ウリエース®Ga:テルモ)でも検出できる。本試験紙は溶液中の糖(ブドウ糖)と反応すると、黄色から緑色に変色する。糖を検出できることを示すために、はじめにスポーツ飲料水(ブドウ糖を含むもの)などを使って演示実験を行っても良い。
- だ液アミラーゼは体温(37度前後)が至適温度である。中学校では発展として④の手順の際に高温下(沸騰したお湯)や氷冷下で実験を行い、結果を比較することで酵素の働きについて理解を深めることができる。
資料
実験レポ
本校では、緊急事態宣言の延長に伴い2週間のオンライン授業へ切り替えました。感染症予防の観点から、「だ液消化実験」を行うことに躊躇しておりまし...もっと見る
TOさん 東京都 教職員コロナ禍 オンライン授業で活用!大変助かりました。
本校では、緊急事態宣言の延長に伴い2週間のオンライン授業へ切り替えました。感染症予防の観点から、「だ液消化実験」を行うことに躊躇しておりました。どちらにしても1人1実験が、現状できる最大の対応と考えて、SECに相談しました。 今回、実験キットと実験スライドの提供をいただきました。ヨウ素液については、市販の1.0%を学校で用意しました。 オンライン授業に入る前に学校で配付し、自宅で実験できるようにしました。 〈事前実験から〉 事前実験の中で、でんぷん反応が濃く出てしまい、だ液による消化との差が見えにくいことがわかりました。そこで、ご飯粒2粒:水3mL。ヨウ素液を4倍に希釈して実験を行うことにしました。 〈実際の授業〉 ご提供いただいたスライドをもとに進めました。途中には、ブレイクアウトセッション(各4人:8グループ)にわけ、つぶしている作業は、「口の中の何にあたるか?」40℃のお湯につけている間には、「40℃のお湯につけるのはなぜか?」について話し合い、交流をさせました。実験の中では、ご助言いただいたとおり、だ液の採取をたっぷり目にすることを注意させ、9割の児童が想定された結果を観察することができました。実験の記録に関しては、ミライシード「オクリンク」で実験カードを送り、実験の記録を提出させました。 〈感想〉 今回の教材提供に、本当に救われました。思春期の入口にいる児童たちにとって、「だ液消化実験」はなかなかハードルが高いものと思われます。さらに、コロナ禍で感染症対策が求められる中の実験は難しいと感じていました。よきタイミングで自宅での実験になり、でんぷんがだ液によって変化することが実感をもって学べたと思います。児童から、「一人での実験に緊張しましたが、楽しく実験できました」「なんで体の中に行くとでんぷんがなくなるのか疑問に思いました。体のいろいろな仕組みを調べてみたいです」等の感想がありました。 本当にありがとうございました。
TOさん
東京都 教職員
お茶大から提供してもらった実験セットを使って実験を実施しました。理科があまり好きでない生徒もいるが、個人で取り組まなければならないので、頑張...もっと見る
匿名さん 岩手県 教職員授業での活用(中2)
お茶大から提供してもらった実験セットを使って実験を実施しました。理科があまり好きでない生徒もいるが、個人で取り組まなければならないので、頑張って取り組んでいました。 試験問題に「ベネジクト液」が出題されるので、演示で見せました。簡単に実験できて結果もわかるので良いと思いました。
匿名さん
岩手県 教職員
中学2年生の唾液のはたらきを調べる実験で使わせていただきました。綿棒で一人一人が自分の唾液をとるが、全て使い捨てのキットのため他人の唾液...もっと見る
匿名さん 東京都 教職員唾液の実験
中学2年生の唾液のはたらきを調べる実験で使わせていただきました。綿棒で一人一人が自分の唾液をとるが、全て使い捨てのキットのため他人の唾液には触れないという点に安心感をもつ生徒が多くいました。マイクロチューブで実験するため試験管で実験するよりも、かなり少量の唾液で良いという点でも生徒達は恥ずかしがらないでできたのではないかと思います。 あらかじめ用意したデンプン溶液を使わずに小袋の中で水とご飯粒を細かくつぶして自らデンプン溶液を作る過程が入ることで、口の中で起きていることを再現しているとイメージしやすかったようです。 グループ作業ではなく、1人1つ実験するというのもとても良い経験になりました。 私も生徒達もとても良い経験ができました。ありがとうございました。
匿名さん
東京都 教職員
実験キットを提供していただき、4人グループでの個人実験で行いました。 実験内容: 1人2本のマイクロチューブを配布し、40℃唾液あり...もっと見る
DOさん 東京都 教職員温度による酵素のはたらきを調べました!
実験キットを提供していただき、4人グループでの個人実験で行いました。 実験内容: 1人2本のマイクロチューブを配布し、40℃唾液ありは全員やりました。残りの4本は、 4℃唾液あり/なし、80℃唾液あり/なしを役割分担しました。 4℃は水をくんでおき、冷蔵庫で冷やして置いたものに直前に氷を入れた氷水、80℃は温度キープが難しかったのでホットプレートで温度をキープしながら行いました。班でガスバーナーでやらせてもいいと思いますが、それをやると1時間で実験は終わりきらないと思います。 尿道試験紙での糖の検出とヨウ素液でのデンプンの検出まで行いました。 結果: 自分の唾液がデンプンを分解することを確かめられる素敵な実践だと思いました。尿糖試験紙での検出も手軽でいいです。教科書がベネジクト液を用いた反応なのでベネジクト液使ってますが、教科書も尿糖試験紙でいいと思いました。
DOさん
東京都 教職員
小学校では、体のつくりとはたらきの消化について学ぶ際、教「ご飯を口の中でだ液と混ぜるとどうなるのか」といった問いと一緒に教科書に掲載されてい...もっと見る
ROさん 東京都 教職員「だ液のはたらき実験」を行う際は、ぜひ活用を!
小学校では、体のつくりとはたらきの消化について学ぶ際、教「ご飯を口の中でだ液と混ぜるとどうなるのか」といった問いと一緒に教科書に掲載されている。お茶の水女子大学さんによる実験キットでは、一人ひとりが安心して実験を行うように工夫がされているため、準備時間の削減に加え、児童が主体的に取り組むことができた。例えば、この実験ではだ液の扱いが難しいが、一人ひとりに綿棒が用意されており、6年生の児童であっても抵抗感なく行うことができていた。また、ヨウ素液(うがい薬)も人数分用意していただけたことで、全ての児童が公平に実験に取り組むこともできた。一つ一つのキットは簡単でありながら、実験自体は本格的なものなので、科学者になりきったように児童が意欲的に取り組んでいた姿が印象的であった。「だ液のはたらき実験」を今後行う予定がある学校は、お茶の水女子大学さんにご協力いただき、ぜひ実験キットを用いて取り組んでみてほしい。
ROさん
東京都 教職員