単元 (小学4年)月と星 (中学3年)天体の動きと地球の自転・公転(日周運動・年周運動)
目標 (小学4年)星の並び方や位置の変化について、時間経過とともにどうなるか予想し、天文ソフトによる疑似体験を通して、星の集まりは時間の経過に伴って並び方は変わらないが位置が変化していることを捉えられるようになる (中学3年)星座の日周運動や年周運動を、天文ソフトにより疑似的に観察し、その観察記録を地球の自転や公転と関連付けて理解する
担当貞光、里
観察・実験
【授業前準備】星空の資料作成
国立天文台が提供するMitaka等の星空を表示できるシミュレーションアプリを使って、観察したい日付、方角の星空を画角を固定し1-2時間おきにスクリーンショットで撮影し、パワーポイント(→PDFで保存)、ロイロノート等に貼り付けてノートにまとめ、児童にデータで配布する(参考資料に例を掲載)。
・ 観察におすすめの星座
(冬)東・南・西:オリオン座、北:カシオペア座
(秋)東:おうし座(アルデバラン)、西:わし座(アルタイル)、南:みなみのうお座(フォーマルハウト)、北:カシオペア座
【導入】星空を観察しよう(問題作り)
・Mitaka、ステラリウムなどを使って、児童が自由にさわる時間を取る。
・教員用PCで電子黒板やプロジェクタで星空を映し、星座早見盤で名前を探す(Mitakaは星などの名前を表示したり、消したりできる)。後で時間経過を追う星座と星(例)冬の星座 北:カシオペア座、東・南・西:オリオン座、を確認しておくとよい。時間を進めて観察する。
【問題】時間がたつと星の位置やならび方はどのように変わるだろうか
【予想】どのように変わるか、月や太陽の動きも参考に予想しよう
【準備】
・OHPシートをセロハンテープでタブレットPCの画面に貼る
・星空のスクリーンショット(PDFファイルなど)を開き、全画面で表示する
・四隅に印をつけ、OHPシートに、年月日、方角、星座を書く
・タブレット画面に触るとずれてしまうことがあるので、四隅の印をつけるなど同じ画角で観察を行えるように工夫するとよい。
・PDFファイルで表示させるときには、ページ表示で、スクロールや連続表示をせず、単一ページを表示させるようにするとずれにくい。
【結論】
・星や星座は時間がたつと見える位置が変わるが、ならび方は変わらない
・(東西南北すべての方角で)星は北極星を中心に時計のはりと反対向きに回っているように見える
豆知識
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星空を表示できるソフトウェア・アプリの例
・Mitaka:国立天文台が開発した星空の表示などができるソフト(国立天文台4次元デジタル宇宙プロジェクト)。WindowsOSでのみ起動。インストールの必要なし。資料中の星空はMitakaのスクリーンショット。
・Stellarium:ブラウザで表示できるのでChromebookでの使用におすすめ。英語版だが、Google翻訳プラグインを入れれば一部は日本語になる。iOSアプリは有料版のみ。
・星座表:星空を日本語で表示する無料アプリの中では、シンプルで使いやすい。スマホを夜空にかざしてリアルタイムで観察や時間指定も可能。App Store (iOS), Google Play (アンドロイド)
実験レポ
いただいたスクショやスライドで行おうと思ったのですが,子どもに提示することができませんでした。そこで,ステラリウムを使いました。方角を選んだ...もっと見る
匿名さん 東京都 教職員4年「月と星」について
いただいたスクショやスライドで行おうと思ったのですが,子どもに提示することができませんでした。そこで,ステラリウムを使いました。方角を選んだあと地平線を固定し,自分の好きな星座を選んで,シートにポスカで書いていきました。日にちは大晦日から元旦とし,1時間ごとに時間を進めて記録しました。 英語版のままでやったので,なんていう星座かと調べたくなったようで,星座早見と見比べてやっていました。また,好きな星座にしたので,時間を進めていると途中で画面から消えてしまうこともあり,そのことが位置が変わる方向への理解につながったようです。1時間ごとだとすごく重なる星座と,そうでもない星座とがあり,位置の変わり方に違いがあることにも気付いていました。 ここで学んだことを生かして,実際に冬休みに星空を見て調べました。この方法を用いたことで,位置の変化を捉えることが容易になり,実際の観察にも見通しがもてました。その後もステラリウムを見ているようです。ありがとうございました。(2021年12月実施)
匿名さん
東京都 教職員