混合物の蒸留

中1

粒子

教材一覧混合物の蒸留

単元 化学変化

目標 物質の種類によって沸点が異なることを利用して、混合物の分離を行う

準備

  • 赤ワイン

    30 mL
  • ビニールチューブ (外径8 mm、内径6 mm)

    長さ40 cm
  • ろうと

    直径6 cm
  • ビーカー (200 mL)

    1
  • ビーカー (300 mL)

    1
  • 試験管

    3
  • 試験管立て

    1
  • 沸騰石

  • 実験用ガスコンロ

    1
  • ガスボンベ

  • 軍手

  • ピペット

    3
  • 適量
  • アルミホイル

  • 保護メガネ

観察・実験

【準備】

ワインと沸騰石をビーカーに入れ、実験用ガスコンロにおく。アルミホイルを折りたたみ、ビーカーの蓋を作り、ろうと、ビニールチューブ、試験管(3本)、氷水を写真のように設置する。火をつける(火力3段階の2)。

※アルミホイルに爪楊枝で穴をあけ、ろうとの先がちょうど入るように差し込むとよい。

【実験1】

エタノールが沸騰しはじめ(沸点78℃)、1本目の試験管内に1cm3程度の液体が確認できたら、軍手をしてビニールチューブを新しい試験管に入れかえる。

同様に、2本目にも液を集めたら、チューブを3本目に入れかえる。3本目にも液を集めたら、火を止める。

※氷が用意できない場合は、氷水に浸けなくても実験は可能。

※適宜、沸騰の変化を確認しながら行う。

【実験2】

ビニールチューブおよび試験管が少し冷めるのを待ち、安全を確認した上で、試験管にたまった液体をピペットなどで蒸発皿に出して、火をつける。

また、においの比較や、油性ペンで書いた字が消えるか試してもよい。

豆知識

  • ・枝付きフラスコが用意できない場合は、今回紹介したように、ビーカーとろうとでも実験が可能である。枝付きフラスコを使う場合に比べエタノールの回収率が下がりますが、2本目の液にもエタノールが混ざっていることが確認できることから、ワインに含まれるアルコール成分の約半分程度は回収できていると考えられる。 
    ・ワインを用いたエタノールの抽出の際、出てきた液体(1本目)が白く濁る理由については以下で紹介されている。
    お茶の水女子大学附属中学校 前川哲也先生「ワインを蒸留すると白っぽい液体になるのはなぜ?」
    https://rikatime.blog.fc2.com/blog-entry-4046.html
    ・単元の課題として、砂が混じった海水を用意し水を取り出す操作を考えさせる活動も考えられる(ろ過・蒸留)。
     また、身近な例としては鍋を囲んで食事をする時に蓋の裏についた液体が何か考えられるとよい。

注意事項

ワインが沸騰している間、アルミホイルの蓋の隙間からエタノールの蒸気が発生するため、生徒が蒸気をできるだけ吸わないように、換気に気をつけて行う。

アレルギーをもつ生徒にも注意が必要。

 

実験レポ