紙粘土地形模型による個人による土地の観察

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教材一覧紙粘土地形模型による個人による土地の観察

単元 (小学5年)流れる水の働きと土地の変化 (小学6年)土地のつくりと変化 (中学1年)大地の成り立ちと変化、火山活動と火成岩

目標 (小学5年) 川全体を捉えて上流から下流までの浸食や堆積による土地の変化を模型の観察を通じて理解することができる。 (小学6年) 火山活動や地震による土地の変化を理解することができる。 (中学1年) 身近な地形から、土地の成り立ちや広がりについて理解することができる。

担当大﨑

準備

  • 地形模型 (3Dプリンタで出力(材質はお湯の温度に耐えられるABSが良い))

  • 樹脂粘土 「おゆまる」(ヒノデワシ)

  • 熱湯 (80度以上)

  • 紙粘土 100均の軽いねんどなど)

  • OHPシート (レーザープリンターで印刷できるもの。)

  • 色鉛筆、カラーマーカー、つまようじ (紙粘土に書き込んだり、目印をつけるもの)

観察・実験

【事前準備(教員)】OHPをつくる

  • <地図シート>地理院地図でダウンロードした地図画像を模型のサイズにあわせて印刷データをつくる。
  • <ハザードマップシート>地域の発行するハザードマップ画像※をもとに、地形の範囲だけをトリミングして印刷データをつくる。
  • OHPシートに印刷する

 

※ハザードマップは下記のポータルサイトが便利です。

ハザードマップポータルサイト(国土交通省国土地理院)

【事前準備(教員)】地形の型をつくる

①樹脂粘土を熱湯で温める。(沸騰したお湯に5分ぐらいつける)

②柔らかくなったら、3Dプリンタの地形模型に押し当てて型取りする。

③型取りした樹脂粘土を冷凍庫にいれて冷ます(5分もしたら完成)

【事前準備(児童・生徒)】紙粘土で複製する

①100円均一ショップの紙粘土※をつめる

※簡単に紙粘土をはがすために、ある程度乾燥した紙粘土か、薄いティッシュペーパーなどを型にのせて、紙粘土をいれるとはがしやすい。

②おし込んだ紙粘土をゆっくりはがし、乾燥させる。

 

【紙粘土地形模型を用いた授業の手順】
①自分の地図をつくる

【準備物】紙粘土模型、OHPシート(地図)、色マーカー、つまようじなど

【手順】自分の地形に、地図と見比べながらマジックで書き込む。

A:学校や自宅、地域の安全を守る機関・施設(避難場所など)

(<社会>第3学年 地域の安全を守る働き)

B:川

C:主要な道路

②ハザードマップを考える

【手順】浸水しそうなエリアや土砂災害の起こりそうなエリアをマジックでぬる

<ポイント>

・川の浸食を考える

(<理科>第5学年 流れる水の働きと土地の変化)

・雨水の浸み込みを考える

(<理科>第4学年 雨水の行方と地面の変化)

③避難経路を考える

【手順】予想したハザードを考慮して、学校から自宅までの経路を書き込む

④自治体の発行するハザードマップと見比べる

【準備物】ハザードマップのOHPシート

【手順】

・OHPシートを配布し、予想したハザードと自治体のハザードとを見比べる。

・違いがあった場合にはなぜ違うのか?調べ学習をする。

⑤改めて避難経路を考えて発表する。

【手順】

・自分の考えた避難経路をなぜそのような道を考えたのか理由を添えて発表する。

・他人の意見のなかで気が付かなかった点や、誤りがあれば自分の地図に追加したり修正する。

参考文献

  • 大崎, 川島, 貞光, 里, 竹下, 榎戸, 千葉,減災どこでも理科実験パッケージの開発と検証 3Dプリンタによる地形模型を個人向け教材化する簡易複製法,日本理科教育学会第69回大会論文集,227, 9.23,2019
  • 川島,内藤,大崎,千葉,3Dプリンタを活用した教材を用いて地域の地形や防災について考えを深める授業実践日本科学教育学会研究会研究報告, Vol.34, No.3, 2019<PDF>

 

実験レポ