単元 (小学6年)電気の利用 (中学3年)科学技術と人間
目標 (小学6年) 身の回りには,電気の働きを目的に合わせて制御したり、電気を効率よく利用したりしているものがあることを捉えることができる。 (中学3年) 身の回りでは様々なエネルギーを変換して利用していることを、実験・観察を通して理解することができる。
観察・実験
授業の流れ
【導入】身の回りで「感じて」「動く」機械にはどのようなものがあるだろうか?
【実験1】 暗くなったら明かりが点くライトはどのような仕組みだろうか?
- 課題1: 身の回りの自動点灯ライト(LEDガーデンソーラーライト(CanDoで販売)など)は何をしたら明かりがつくか確かめよう。
⇒ どこで周りの光を感じているか? 周りがどのぐらいの明るさのときに光るのか? - 課題2:身の回りの自動点灯ライトを分解して電気部品を調べよう。
⇒ 中に「電池」、「LED」、「センサ」、「コンピュータ」が入っていることを確認できる
【実験2】暗くなったら豆電球をON、明るくなったらOFFさせよう。
micro:bitの光センサの位置など詳しい機能はこちら
参考プログラム①:
参考プログラム②(矢印表示付き版)(変数「しきい値」を設定して、ボタンで「しきい値」を変更):
(発展:周りの明るさに応じて、豆電球の明るさを少しずつ変えるにはどうすればよいか?)
回答例:
- 明るさに応じて電源電圧を変える。
- 明るさに応じて抵抗を変える(電圧を変化)。
- 下記の動画のように見かけの明るさを変える※。
※スイッチのONOFFを高速で繰り返し、ONOFFの時間割合を変えると見かけの明るさが変化
(パルス幅変調方式)
参考プログラム:
【実験3】ライトを照らして車の動きをコントロールしてみよう。
参考プログラム②を使用:ライトの明るさでモーターをONOFF
(発展プログラム:目標の明るさに近づくと、徐々に減速するプログラム)
参考プログラム
【実験4】ライトを頼りに車をピッタリ、目標位置で止めてみよう。
- ルール:
出来るだけ停止位置にギリギリで止めること
例:停止位置をテープで設定し、幅で難易度調整。少しでも超えたらアウト
ダーツのように停止位置毎に、ポイント制にしてもよい - 手順:
- 止めたい場所のライトの明るさをはかる。
- しきい値を調節して、走らせる
- コツ:
- 車は急には止まらない。
- 車を止めたいところより手前でスイッチOFF
- 車の速さにも注意(初速、スタート位置)。
- 再現性よく止められるよう、車の特徴、周囲の環境等からの影響を十分考慮して微調整しながら、走行テストを繰り返すこと(一回の成功で満足しないこと!)。
【まとめ】電気を制御するメリット:身の回りの電気製品の仕組みを調べてみよう。
「電気製品のしくみを探ろう(炊飯器)」(一社)日本電機工業会による理科教材
豆知識
- 「電磁リレープログラム制御スイッチ」には電磁リレー(HFD4/3-S)が実装されている。電磁リレーとは、電磁石を応用した機械式のスイッチ。小学5年の電磁石の発展としても紹介できる身近な部品です。電磁リレーの、仕組みは中に小さな電磁石が入っており、通電させると磁力が発生し、同じく中にある小さな金属スイッチがくっついてスイッチがONする。逆に、電磁石への通電をやめるとスイッチがバネでもどりOFFになる仕組み。電磁リレーからカチカチ音がするのは中のスイッチが動いている証拠。電磁リレーは電気的に制御側とスイッチ側が分けられるため、安心して大電流のスイッチングなどができるスイッチとして古くから使われてきた。ただし高速動作は苦手なため最近は半導体式のリレーが多く使われている。
- LEDガーデンソーラーライト(販売:CanDo)は中に入っているソーラーLEDドライバ(YX8018 )で電池への充電や、LEDの点灯を制御している。
資料
参考文献
- 小学校プログラミング教育の手引き(第二版)http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1403162.htm
- 未来の学びコンソーシアム https://miraino-manabi.jp/
- 小学校理科におけるプログラミング教育 https://miraino-manabi.jp/content/223
実験レポ